和食や能楽、世界に「和」を伝える文化交流使に柳原尚之、青木涼子ら7名


H27指名書交付式 集合写真

ダンサーの小野寺修二や写真家の畠山直哉ら、7名の日本を代表する文化人が「文化交流使」に指名された。文化交流使とは、世界の人々の日本文化への理解の深化や、外国の文化人とのネットワークの形成や強化を目的として、文化庁が展開するプログラムだ。2015年度は、上述の2名のほか、青木涼子、藤田六郎兵衛、矢内原美邦、柳原尚之、吉田健一が文化交流使として、世界各国で活動を行う。


文化交流使 青木涼子湯浅譲二や一柳慧、ペーテル・エトヴェシュなど国内外の現代音楽家とともに活動してきた青木涼子

これまでにも、日本文化の神髄を担う茶道家や能楽師はもちろん、染織家や落語家から、森山開次などの先鋭的なコンテンポラリーダンサー、漫画家や明和電気の社長などに至るまで、幅広いアーティストが指名を受けた文化交流使。2015年4月13日(月)に開催された『平成27年度文化庁文化交流使 指名書交付式』では、能と現代音楽を融合させた作品で知られる青木涼子はじめ本年度の文化交流使が、海外派遣先での活動に大きな意欲を示した。

文化交流使 吉田健一文化庁長官の青柳正規から指名書が交付される。写真左は津軽三味線の人気ユニット吉田兄弟の吉田健一

また、本年度の大きな特徴として、江戸懐石の近茶流を受け継ぐ柳原尚之が、料理界では初めての指名を受けていることを挙げることができるだろう。文化としての食への注目の高まりが窺い知れるとともに、昨今の和食ブームを一過性の流行で終わらせないためにも、意義のある抜擢となりそうだ。

文化交流使 柳原尚之NHK Worldでの日本食番組や、海外での講演会や国際会議などで、ますます注目を集める柳原尚之

そのほか伝統文化以外の分野では、マイムの動きを基盤に振付を行い、首藤康之との作品などで世界中から評価を集める小野寺修二がベトナムに、鉱山や工場などを鮮烈に切り取る写真群で都市と自然を見つめ続ける畠山直哉がメキシコに、それぞれ海外派遣が決まっている。交付式には欠席となったが、ダンスカンパニーNibroll(ニブロール)などで印象的な舞台作品を発表してきた矢内原美邦は、マレーシアやタイなど東南アジア各国を回る。同じく劇作家の羊屋白玉らとともに『アジア女性舞台芸術会議』を準備している矢内原だけに、同観点からの現地でのリサーチにも期待したい。

文化交流使 藤田六郎兵衛幼少の頃より能楽の笛方を務めてきた藤田六郎兵衛(ろくろびょうえ)は、オペラに対する造詣も深い

「和」の文化を世界に伝えるとともに、各地の文化と和する役も果たす、交流使としての7名の活躍が楽しみだ。

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